クラウド型勤怠管理システム比較|失敗しない選定基準5つのチェックリスト
クラウド型勤怠管理システムには数多くの製品があり、機能や料金の見せ方もそれぞれ異なります。そのため、何を基準に選ぶべきか悩む担当者は少なくありません。
比較の軸が定まらないと、導入後に「思っていた運用ができない」というミスマッチも起こりがちです。
本記事では、システム導入で失敗しないために確認しておきたい、「打刻方法」「給与ソフト連携」「料金体系」「法改正への対応力」「サポート体制」という5つの選定基準を、チェックリスト形式で整理して解説します。
【この記事でわかること】
- クラウド型勤怠管理システムを比較するときに見るべき5つの選定基準
- 打刻方法・給与ソフト連携・料金・法改正対応・サポート の具体的な比較ポイント
- 自社に合ったシステムを見極めるためのチェックリスト
クラウド型勤怠管理システムとは?比較の前に押さえる基礎知識
クラウド型勤怠管理システムとは、インターネット経由で打刻・集計・データ保存を行う仕組みです。
専用サーバーの購入やソフトをインストールする必要がないため、専任のIT担当者がおらず、初期費用を抑えて導入したい中小企業にとって有力な候補になります。
2024年時点で企業の80.6%がクラウドサービスを利用しており、「給与・財務会計・人事」用途も増加しています。クラウド利用はもはや標準的な選択肢です。
ひとくちにクラウド型勤怠管理システムといっても、無料で使えるものから有料のものまでさまざまなサービスがあります。まずは、無料版と有料版の違いと、比較する際につまずきやすいポイントを整理します。
無料版と有料版は何が違う?
無料版と有料版では、料金以外にも運用に影響する違いがあります。主な比較軸は次のとおりです。
| 比較軸 | 無料版 | 有料版 |
| 費用 | 0円 | 1人あたり月額300円前後 (利用する機能により変動) |
| 利用人数 | 制限される場合がある (例:~10名までは無料) | 人数に応じて増やせる |
| データ保存期間 | 制限される場合がある (例:直近30日分は閲覧可能) | 無料版より長期間(数年単位)保存できるのが一般的 |
| サポート体制 | マニュアルやチュートリアルのみの場合がある | メール・電話・チャットなど複数の窓口 |
| 広告表示 | 管理画面に広告が表示される場合がある | 表示されないのが一般的 |
※対応する機能や仕様はサービスごとに異なるため、検討時は各サービスの公式サイトで最新の情報をご確認ください。
無料版は小規模・短期の利用には良いですが、提供元の方針変更やサービス終了のリスクもあります。勤怠の記録は一定期間保存する必要があるため、紙の出勤簿やExcelからの脱却を目指し長く使い続ける前提であれば、データの保存期間やサポート体制も含めて確認しておくと安心です。
比較でつまずく3つの落とし穴
比較検討を進めるなかで、多くの担当者がつまずくポイントは次の3つです。それぞれ、どのような失敗につながるのかとあわせて確認しましょう。
機能の多さに惑わされる
「多機能なら安心」と機能の豊富さを基準に選ぶと、必要以上のプランを契約してしまいがちです。
その結果、実際に使うのは打刻と集計だけなのに、使わない機能の分まで毎月費用を払い続けることになります。
現場が使いこなせない
打刻方法が自社の働き方に合わないと、勤怠管理システムを使用せず、手書きのメモや口頭申告での運用になってしまいます。
自社で使用している給与計算ソフトに取り込めるデータの形式と、勤怠管理システムから出力できるデータの形式が合っていない場合は、その差分を手作業で修正する必要が生じます。
導入や設定でつまずいたときに相談できる窓口がなければ、いずれの状態からも改善されないまま定着しません。
料金の見せ方が製品ごとに違う
「1人◯円」という料金以外にも基本料金やオプション費用がかかるサービスもあります。1人あたりの金額だけで比較していると、契約後に想定より高い金額になってしまう可能性があります。
多機能なシステムが、必ずしも自社に最適なシステムとは限りません。これらの落とし穴は、次でご紹介する選定基準で1つずつ解消できます。
勤怠管理システム 5つの選定基準
勤怠管理システムを比較するときは、次の5つの基準で見比べると、自社に合うサービスを見極めやすくなります。それぞれのチェックポイントを順に確認していきましょう。
- 打刻方法が自社に合うか
- 給与ソフトとの連携
- 料金体系の分かりやすさ
- 法改正への対応力・拡張性
- サポート体制
打刻方法が自社に合うか
種類が多くても自社の働き方に合っていなければ意味がありません。打刻する場所や、従業員が実際に打刻するシーンを想定して、自社の働き方に合うかを比較します。
<チェックリスト>
□自社の働き方に合う打刻方法があるか
□拠点や職種ごとに、異なる打刻方法を組み合わせられるか
代表的な打刻方法は次のとおりです。
| 打刻方法 | 向いているケース |
| パソコン | 1人1台の業務用パソコンがある事務職など、自席から打刻する場合 |
| タブレット | 店舗や現場に共有端末を置いて、複数人で打刻する場合 (打刻用に端末を用意する場合もパソコンより導入しやすい) |
| スマートフォン | 直行直帰や外勤が多く、事業所に立ち寄らない場合 |
| ICカード | スマートフォンを持っていないが、今ある資産(従業員が持っている交通系ICカードや社員証)を活用したい場合 |
| 生体認証 | 指紋や顔認証で、なりすまし打刻を防ぎたい場合 |
| QRコード | ICカードのような専用カードを配布する手間をかけずに、手元のスマートフォンや紙だけで打刻を始めたい場合 |
給与計算ソフトとの連携
集計した勤怠データを自社の給与計算ソフトへスムーズに取り込めるかで比較します。対応するシステムと出力形式を必ず確認しましょう。
<チェックリスト>
□自社が使う給与計算ソフトに対応しているか
□システムから出力した勤怠データを、手作業で加工せずに取り込めるか
□勤怠データを何年分保存・出力できるか
料金体系の分かりやすさ
料金は「1人あたりの単価」だけで比較すると、契約後に想定と異なることがあります。機能を追加するごとに加算される料金体系もありますので、初期費用・固定費・実際に使う機能を考慮した総額の3点で確認しましょう。
<チェックリスト>
□初期費用が発生するか
□人数に関わらず発生する基本料金や最低料金があるか
□必要な機能をすべて使った場合の総額はいくらか
なお、1人増えるごとに加算される料金体系か、人数の区切りで金額が変わる料金体系かによっても、増員時の費用の増え方は変わります。
具体的な料金モデル(月額固定/月額従量)の違いや、10名・30名・50名での費用シミュレーションについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。
法改正への対応力・拡張性
最初からすべての機能をそろえる必要はありません。「まずは必要な機能だけで小さく始め、法改正や事業拡大のタイミングで無理なく機能を追加できるか」で比較します。
<チェックリスト>
□法改正・法令対応の機能が用意されているか
□必要な機能だけを選んで利用できるか
サポート体制
IT担当者がいなくても運用を続けられるような、手厚いサポート体制があるかで比較します。サポートの品質は使ってみないと分からないので、利用者の口コミや、無料トライアル中に実際に問い合わせて確認すると良いでしょう。
<チェックリスト>
□電話・メールなど、複数の問い合わせ手段が用意されているか
□導入時の初期設定を伴走してもらえるか
□回答の速さや分かりやすさなど、サポートの質は十分か
□長期的に安心して使えるだけの提供実績・運営基盤があるか
5つの基準を満たす勤怠管理クラウドサービス
ここまでの5つの基準を満たすのが、1931年の創業以来、日本のタイムレコーダー・勤怠管理の老舗であるアマノグループが提供する勤怠管理クラウドサービス「CLOUZA(クラウザ)」です。各基準にどう対応しているかを見ていきます。
働き方に合わせて打刻方法を選べる
PC・タブレット・スマートフォン・交通系ICカード・QRコードに対応しており、拠点や働き方に応じて複数の方法を組み合わせて使えます。たとえば、事務所に出社した時は入口でICカードをかざして打刻し、客先に直行する時はスマートフォンから打刻するといった使い分けも可能です。
主要な給与計算ソフトと連携できる
弥生・PCA・奉行・給与大臣・freee・マネーフォワード クラウド給与 など、主要各社の給与計算ソフト(計11社)向けの専用フォーマットに対応し、加工せずそのまま取り込めます。
また、連携対象外のソフトでも任意の項目や並び順を設定・保存すれば、同様にダウンロードしたファイルをそのまま取り込めます。
初期費用も基本料金も0円のシンプルな料金体系
初期費用は0円。基本料金・最低料金もなく、月額は打刻人数×200円~というシンプルな料金体系です。
料金が発生するのは登録した人数ではなく、実際に打刻した人数です。繁閑で稼働人数が変動する場合でも最小限のコストで運用できます。必要に応じて、年次有給休暇管理や申請承認ワークフロー(いずれも1名につき+100円、両方利用する場合は1名につき+150円)を追加できます。
小さく始めて、法改正や成長に合わせて追加できる
打刻・集計などの基本機能で始め、必要になったタイミングで機能を追加できます。
年次有給休暇管理(オプション機能)では、勤続年数や労働日数に応じた有休の自動付与に対応し、残日数・残時間数の集計や翌年への繰り越し、時効消滅まで自動で処理されます。取得日数が5日未満の従業員の抽出・通知、有休管理簿のPDF出力にも対応しています。
申請承認ワークフロー(オプション機能)では、休暇・残業・打刻修正の申請をWeb上で完結できます。
年次有給休暇管理の詳細はこちら
申請承認ワークフローの詳細はこちら
IT担当者がいなくても続けられるサポート体制
電話・メール・チャットボットでのサポートに対応しています。実際の利用者からは「サポートにより、無料トライアル申込後すぐに打刻ができるようになった」「急いでいたのですぐに解決してもらって助かった」といった声が寄せられています。
アマノグループの長年の実績と運営基盤があるため、IT担当者がいない企業でも安心して使い続けられます。
【導入事例】5つの選定基準を重視して選んだ2社
実際にCLOUZAを導入し、ここまでの比較ポイントを解決した2社を紹介します。
りき動物病院様は、先行導入していた給与計算ソフトとデータ連携できること、社歴が長く経営が安定していること、サポートの評判が良いことを決め手にCLOUZAを選びました。無料トライアル中にサポートセンターが一緒に初期設定を行ってくれたため、労務管理の経験がなくても無理なく導入できました。
導入後は、CLOUZAの勤怠データを給与計算ソフトにインポートして給与計算することで、締め作業・給与計算が2時間程度で完了するようになりました。
株式会社藤工業様は、直行直帰する社員の労働時間を正確に把握できないことを課題としていました。スマートフォンでの打刻やGPS機能、導入費用を重点に比較検討し、CLOUZAを選びました。
導入後は、社員が現場から直接打刻できるようになり、正確な勤怠管理を実現しています。設定に迷ったときもサポートセンターが一緒に考えて代替案を提案してくれるなど、親身で分かりやすい対応も高く評価されています。
よくある質問
無料の勤怠管理システムでも十分ですか?
小規模な事業所かつ短期間の利用なら選択肢になりますが、利用人数の上限やデータの保存期間、サポートの範囲が制限される場合があります。 長期運用や給与計算まで見据えるなら、有料サービスが安心です。
クラウド型とインストール型(オンプレミス)はどちらがよいですか?
初期費用を抑えたい中小企業にはクラウド型が向いています。インターネット経由で使え、保守も提供元が行うためです。インストール型はまとまった初期費用と自社での保守が必要です。
クラウド型とオンプレミス型の違いや、クラウド型ならではのメリットについては、こちらの記事もあわせてご覧ください。
勤怠管理システムは給与計算ソフトと連携できますか?
多くの製品が主要な給与計算ソフトとの連携に対応しています。導入前に、自社が使う給与計算ソフトが対象かどうかを必ず確認しましょう。
中小企業に合う勤怠管理システムの選び方は?
多機能なものを選ぶより、自社に必要な機能がそろっていて、現場が無理なく使えるかを重視します。本記事の5つの基準で比較したうえで、導入前に無料トライアルで操作性を確かめると失敗しにくくなります。
選定の手順について詳しく知りたい場合は、こちらの記事もあわせてご覧ください。
まとめ:5つの基準で「使い続けられる」システムを選ぶ
クラウド型勤怠管理システムを比較するときは、次の5つの基準で軸を固めると、導入後のミスマッチを防げます。
- 打刻方法が自社に合うか
- 給与計算ソフトとの連携
- 料金体系の分かりやすさ
- 法改正への対応力・拡張性
- サポート体制
多機能さより「現場が使い続けられるか」を軸にすることが、失敗しない選定の近道です。
まずは30日間の無料トライアルで、実際の使い勝手を確かめてみてください。