CLOUZA COLUMN

勤怠管理コラム

働き方改革や女性活躍推進の流れの中で、さまざまな支援する制度が次々とバージョンアップされています。勤労世帯のうち6割が共働き世帯と言われている今日、働く人々をサポートする制度の整備は待ったなしです。
今回は本年1月に改正された育児介護休業法のトピックスを復習しながら、本年10月から改正施行される育児介護休業法について詳しく解説します。

 

1月に改正施行された育児介護休業法のトピックス

育児介護休業法は本年10月から改正施行されますが、実は本年の1月にも一度改正施行されています。1年に2回も改正施行されたのですね。こんなに短期間で改正されると、何が改正されたのか混乱してしまいます。
そこで最初に、本年1月に改正施行された育児介護休業法の主な項目を簡単におさらいしておきたいと思います。

■育児休業関連
育児休業対象者である子供についても法律上の子(実子、養子)だけでなく、特別養子縁組の監護期間中の子、養子縁組里親に委託されている子も対象になるなど、今日的な修正がなされました。

従来は1日単位でしか取得できなかった看護休暇(子供が小学校に入学するまでの間、年に5日取得することができる。子供の病気やケガの看護、予防接種、健康診断受診のための休暇)が、半日単位で取得できるようになりました。

非正規労働者対策としては、有期契約労働者の介護休業と育児休業の取得要件が緩和されています。たとえば育児休業であれば、有期の社員であっても「事業主に引き続き雇用された期間が過去1年以上」あり、かつ「子が1歳6ヶ月に達する日までの間に労働契約が満了し、かつ、契約の更新がないことが明らかでない者」は、育児休業が取得できるようになりました。

■介護休業関連
介護休業とは介護が必要になった場合に、今後の介護体制を構築するための休業です。介護は育児と違っていつまでに終わるということは明確ではありません。また介護状態も流動的で一度介護体制を構築すれば十分というものでもありません。

しかし従来の介護休業は1回きりしか取得できませんでした。これが3回を上限として通算93日まで、介護休業を分割取得することができるようになりました。

また所定外労働の免除を介護終了までの期間について請求することが可能となりました。その他、介護のための所定労働時間の短縮措置等を介護休業とは別に、利用開始から3年の間で2回以上利用できるようになりました。

 

10月に育児介護休業法が改正施行されます

10月に施行される改正育児介護休業法の目玉は、育児休業期間の延長です。改正法の話をする前に育児休業について一般的な解説をします。

育児休業は子供が1歳に達するまでの休業で、最大で1年間が原則です。また育児休業を取得する回数も原則は1回です。この育児休業が社会的な事情もあって、いろいろなバリエーションが法的に認められるようになっています。
たとえばママの出産後8週間以内の期間内に、パパが育児休業を取得し、その期間内に終了した場合には、特別な事情がなくても、再度、パパが育児休業を取得できるようになっています(パパ休暇)。

また両親がともに育児休業を取得する場合、原則子が1歳までの休業可能期間が、子が1歳2ヶ月に達するまで延長される「パパ・ママ育休プラス」という制度も創設されています(この場合でも、1人当たりの育休取得可能最大日数(女性の場合であれば産後休業含め1年間)は1年間と変わりません。パパ・ママそれぞれが育休を取得するなら休業可能期間を延長しましょうという制度です)。

さて今回の改正内容ですが、保育園等に入れないなどの事情がある場合には、育児休業期間を最長2歳まで延長できるようになりました。これまでは育児休業期間が1歳6ヶ月までしか延長されませんでした。また事業主が、社員やその配偶者が妊娠・出産したこと等を知った場合に、社員に対して個別に育児休業等に関する制度(育児休業中・業後の待遇や労働条件など)を知らせる努力義務が創設されました。社員の不安を解消し、トラブルを防止するためです。

そして今回注目されるのは、育児目的休暇という制度です。事業主に、小学校に上がるまでの子を養育する社員に対して、入園式、卒園式など子の行事参加のための休暇を与える努力義務が創設されました。今回の法改正ではまだ努力義務に留まっていますが、やがては義務化されると考えられます。

 

根深いハラスメントに対応する

育児や介護にともない休業や短時間勤務等を行う労働者に対する嫌がらせ(ハラスメント)は後を絶ちません。
そこで育児介護休業法では、妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする、上司・同僚による就業環境を害する行為を防止するため、雇用管理上必要な措置を事業主に義務づけています。
これまでも妊娠・出産・育児休業・介護休業等を理由とする不利益取り扱い(解雇、雇止め、降格、減給、不利益な配置変更、仕事をさせない、もっぱら雑務をさせるなど)は、禁止されていました(男女雇用機会均等法第9条3項、育児介護休業法第10条)。
しかし妊娠・出産・育児休業・介護休業等行う社員にとって苦痛なのは、上司・同僚による理不尽な嫌がらせ(ハラスメント)です。
そのため、本年1月の法改正からハラスメントの予防が事業主の義務となり、就業規則へのハラスメントに関する具体的な記載(ハラスメントを禁止する旨、ハラスメントを行った者に対する懲戒処分)が必要となっています。

まだ対応されていない会社は、10月改正に合わせて対応するようにしてください。

あわせてこちらもご確認ください。
女性が働きやすい職場にするために、まずは子育て社員を活かそう