CLOUZA COLUMN

勤怠管理コラム

インターンシップとは、通常、人材育成の観点から、企業が学生に対して一定期間実務(またはそれに準ずるもの)を就業体験する機会が提供されるものであり、社会貢献活動の一環と位置付けられています。

文部科学省の定義によれば、「学生が在学中に自らの専攻、将来のキャリアに関連した“就業体験”を行うこと」としており、採用に直結するインターンシップについて認められないという形をとっています。しかし、実態としては、インターンシップに参加した情報が、その後の本選考に影響されることは十分にあります。

学生は、インターンシップを通して、職種や会社に対する理解を深め、就職後に企業で働くセルフイメージが掴みやすくなり、仕事に対する選択のミスマッチを減らすこと等を期待しています。

平成29年2月にリクルート社の就職みらい研究所が発表した「就職白書2017 -インターンシップ編-」によると、新卒採用を実施している企業のうち、2017年度にインターンシップを実施予定した企業は約68%となっています。

近年、増加傾向にあるインターンシップのメリットやデメリット、企業が導入する際に注意すべき点について解説します。

 

インターンシップにはどんな種類があるの? ブラックインターンシップって、何!?

インターンシップは、期間(日程)・内容・報酬の有無など様々なものがあり、期間をポイントに考えると下記の2つに分けることができます。

(1)短期インターンシップ型:基本的に報酬がない
ワンデーでの会社説明会や、2日もしくは3日で参加者がいくつかのグループになって課題に取り組み、結果を発表するようなワークショップを実施するもの

(2)長期インターンシップ型:基本的に報酬がある
5日~2週間の期間で、職場で社員と同じように働き、時給もしくは日給で報酬が支払われることが多いタイプや、1ヶ月以上の期間で、ひとつのプロジェクトに関わって完成させることにより、社員と一緒に実務に携わる時間が多くなる長期就業型のもの

アルバイトと報酬型のインターンシップは、報酬を得られるという点では同じですが、一般的にアルバイトは、お金を稼ぐことが目的の単純作業の場合が多く、インターンシップは、仕事に直結した実践的なビジネススキルを身につけることが目的という点で異なってきます。

ただし、インターンシップを行う企業の中には、実際には「労働」と認められるものを行わせているにもかかわらず賃金を適正に支払わない、また、正社員並みに労働に対する拘束時間が長いため、学業との両立に支障がでるような、いわゆる「ブラックインターンシップ」と見受けられるものもあります。
インターンシップとは言え、実態として社員と同様の業務を遂行している場合には、「労働基準法」の適用を受けるため、最低賃金や残業代支給などを遵守する必要があります。

労働時間の把握のためには、勤怠管理がとても重要だと言えるでしょう。クラウド勤怠管理サービス「CLOUZA」なら、学生のスマホを利用して打刻することができ、また、インターシップ等スポットで勤怠管理を行う場合、人数が増えても料金は、打刻した分だけなので、コストを抑えることが可能です。

 

インターンシップを実施するメリットとデメリットとは?

インターンシップを導入するにあたっては、下記のようなメリットとデメリットが考えられます。

<メリット>

  1. 優秀な学生を早期に見極めて、採用する手段として実施
  2. 企業やその製品の宣伝活動や、市場調査のためマーケティングを実施
  3. 企業の中では生まれない、学生の発想や感覚により、企業内の活性化を図る
  4. 学生に就業体験の機会を提供することで「社会貢献」実施

インターンシップを実施することによって、東京都では、「中小企業魅力体験(インターンシップ)受け入れ支援事業」により、都内の工業高校・産業高校及び高等専門学校の制度・学生対象のインターンシップを受け入れた中小企業に対し、受入れに係る負担軽減のため、奨励金として、1日につき、1人あたり8,000円を支給する制度があります。

<デメリット>

  1. 人材獲得を目的としていても、実際に採用できないことがある
  2. インターンシップの実施によるプログラムの企画やインターンシップ参加者の募集、選考作業による費用や労力がかかる

特に中小企業では、限られた従業員で仕事を行っている状況下での人的余裕や時間的余裕がないためにインターンシップの実施が難しいという状況があります。

 

インターンシップで注意すべき事とは?法的留意点と企業のリスク管理

(1)インターンシップでの報酬の有無
インターンシップが無給である場合、通常業務を行っている会社の社員から完全に隔離された部屋や社員とはまったく異なる業務で企業の利益に寄与しない活動、短期での終了すなど、「労働」ではないことが必要となってきます。
インターンシップの内容が企業の指揮下の元に行う事業活動全般であり、労働企業の本来の活動に携わり、企業によって拘束されているのであれば、労働者とみなされます。タイムカード等により勤怠時間の管理を行い、残業をおこなった場合は残業代の支給が発生します。

(2)SNSによる情報漏洩や評判を落とすような内容が書き込まれる危険性
現在は、一億総スマホ時代とも呼ばれTwitterやFacebookにより、誰でも簡単に情報が発信することができます。インターンシップに参加した学生が企業内で進行している機密性の高いプロジェクトをSNSなどで拡散してしまうような情報漏洩や、企業イメージを悪くするような評判を流されるといったリスクがあります。
インターンシップ契約を結ぶ際には、守秘義務に関する誓約書の提出やスマホなどの持ち込みに規制をかけることなどの対応が必要です。

(3)インターンシップ実施中の学生の事故の対応
企業が学生に対し安全配慮義務を負うことは避けられず、事故についての企業の過失が認められれば損害賠償の責任が発生することになります。
学校の課外活動としての実習の場合には、インターンシップ保険とも呼ばれる学生教育研究災害傷害保険、学生教育研究賠償責任保険に加入することを参加条件とするべきでしょう。
ただし、学生賠償保険は、個人で参加するインターンシップでは適用されないので、企業または学生個人が一般の傷害保険等で個別に加入することや、学生による企業に対する損害(機器・ソフトの損壊、機密漏洩等)等が発生するリスクにも対応する必要があります。

(4) インターンシップ実施する際の契約
トラブルを避ける意味でもあらかじめインターンシップを実施する諸事項に関して覚書(契約書)の形で明示しておき、企業と学生がお互いに守るべき条件が確認できるようにしておきましょう。

明記する内容としては、少なくとも以下のものが必要となります。

  1. 実習時間及び実習場所
  2. 報酬や交通費
  3. 実習中の事故等(インターンシップ保険等の加入)
  4. インターンシップ中の学生による守秘義務および義務違反の際の損害賠償等
  5. 実習の中止する場合の要件の明記や通知方法
  6. 学生個人から、必要事項を遵守し、誠実に実習を全うする旨の誓約書の提出

インターンシップを通して、そのままインターンシップ先の企業へ就職を考える学生もいます。
企業は、少子化による採用難を見据え、将来、企業で働く可能性を秘めた人材の育成に寄与する対策を考えた上で、インターンシップの活用を施策とされると良いのではないでしょうか。