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社会保険の電子申請義務化がスタート!対象企業や準備とは?

社会保険の電子申請義務化がスタート!対象企業や準備とは?

現在、政府全体で行政手続きコスト見直しのために、電子申請の利用促進が図られています。
2020年4月からは、社会保険等一部の届出を電子申請で行うことが義務付けられます。
義務化の対象となる企業や必要な準備について詳しく解説します。

電子申請義務化とは?

厚生労働省が2018年3月に策定した「行政手続コスト削減のための基本計画」により、大企業は2020年4月1日から社会保険等の一部手続きを電子申請で行うことが義務付けられました。
政府はデジタルファーストを掲げ、電子申請を義務化することで、行政手続きコストを20%削減することを目標としています。

とはいえ、いきなりすべての企業が義務化されるわけではありません。
まずは「資本金の額または出資金の額が1億円を超える法人並びに相互会社、投資法人及び特定目的会社にかかる適用事業所」とされています。
従業員数や業種ではなく、資本金等の額だけが基準とされていることに留意が必要です。

 

対象となる手続きの種類

2020年4月以降、電子申請義務化の対象となる手続きは現在のところ以下のとおりです。

対象となる手続きの種類

>>厚生労働省 2020年4⽉から特定の法人について電子申請が義務化されます。

 

電子申請の方法や必要な準備とは?

電子証明書を発行する認証局に取得申請をしますが、手続きによって認証局が異なります。
労務関係の電子申請にかかる認証局がどこなのか事前に確認しておきましょう。

電子申請により社会保険や労働保険の届出を行うにあたっては、2通りの方法があります。

一つはe-Govのサイトを利用する方法です。
e-Govとは電子政府のポータルサイトのことです。
行政に関するさまざまな情報の検索・閲覧や、行政手続きについて電子申請を行うことができます。
パソコンに専用のプログラムをインストールして自社データの登録などの設定をすれば利用可能です。
政府が公開しているプログラムなので、もちろん無料でインストールできます。

もう一つの方法は、e-Govと外部API連携したソフトウェアを利用して電子申請をする方法です。
自社で普段使用している人事管理ソフトがe-Govと連携していれば、人事データをそのまま利用して届出書類を作成することができます。
申請書類ごとに一件ずつ入力する必要があるe-Govに比べて、既存のデータを流し込むだけで完結するため、外部連携APIソフトウェアを使うほうが、より効率的でミスも少なくなると考えられます。

自社の設備状況や人事管理のやり方に合わせていずれかの方法を選択すると良いでしょう。

 

電子申請を行うメリット

1.移動時間の削減

会社で手続きが行えるため、役所に足を運んでいた移動時間を全てゼロにすることができます。

2.交通費や郵送代の削減

役所へ移動する際の交通費や、届出書を郵送するための切手代などがかからなくなります。

3.24時間いつでも申請可能

電子申請であれば、いつでも手続をすることが可能です。

 

役所の開庁時間を気にすることなく、余裕を持って手続きを行うことができます。

4.情報漏洩リスクの低減

書類を外に持ち出す際は、常に紛失リスクが存在します。

 

社会保険等の書類には重要な個人情報が記載されており、紛失した場合は個人情報漏洩事案として会社の信用を大きく棄損します。

電子申請であれば、こうしたリスクを回避することができます。

 

電子申請義務化は今後も推進される

2020年4月からの電子申請義務化は、いまのところ一部の大企業に限られたものです。

しかし、行政コスト削減のためいずれは中小企業へも義務化の対象が広がっていくことが予想されます。
特に間接部門と呼ばれる人事総務は、いかに効率化を図るかが課題とされています。
電子申請を行うことで、業務の効率化ができるため、対象外の中小企業であっても早めに対応策を講じておくことをおすすめします。

 

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